IOTについて(1)BLE概要
今回は、現実世界とITの世界との接続について述べてみたいと思う。通常の人を相手にするIT技術ではなく、モノを相手にしたIT技術はIOT(Internet Of Things)と呼ばれる。この技術ではヒトとモノを結ぶだけではなく、モノとモノを結ぶ事で価値を生み出すことを目的としている。ビジネスとしては、国内でも少し前にsoracomやteasure data等のIOT系のベンチャーが生まれて盛り上がりを見せたが、現在でもそれほど大きな規模には育っていないように思える。
モノ自身はお金を払ってくれず、モノの所有者と便宜を受けるユーザーが異なっていると対価を支払う仕組みが複雑になり、IOTと言うハードウェアを導入する設備費を償却できる道筋がなかなか見つからないこともそれらの要因の一つではないかと思う。
IOTデバイスとICTを結ぶ手段としては、無線技術が最もよく用いられる。ワイヤリングをすることなくどこでも簡単に設置できることが強みだが、耐ノイズ性や一度に送れるデータ量の制限、電源の確保等いくつか検討すべき課題も持っている。
今回は近距離無線通信技術の一つであるBLE(Bluetooth Low Energy)との接続について述べる。BLEはBluetoothの拡張仕様の一つで、名前にもあるとおり極低電力での通信が可能なことが特徴となっている。(通信状況にもよるがボタン電池一つで数年稼働可能)
通常、無線通信を行う際には無線従事者と呼ばれる資格を取る必要があるが、ISM(industry science and medical)バンドと呼ばれるいくつかの周波数帯は世界共通で無免許で利用可能とされていて、BLEが使う2.45GHzの周波数もその周波数帯を使って無免許に利用が可能になっている。
その他の特徴としては、低消費電力である為送信距離も5m程度に抑えられ、データ通信速度も1Mbps(実用的には10kbps)となっている。
BLEの仕様としては、デバイス間のペアリング実施やデータ送受信の方法、通信周波数定義・制御などのハードウェア定義など、あらゆるBLEデバイスが利用する定義が含まれる「プロトコル」と、デバイスによって定義が異なる「プロファイル」と呼ばれるものの二つがある。
BLEとの通信はそれらの仕様に即したデータのやりとりをserver側と行うものとなる。
次回は具体的な通信のやりとりをHTMLとJavascriptを使って行う例を示す。
コメント
[…] 前回に続き、今回は実際のBLEの通信について述べてみたい。まずは最もシンプルなものとして、bluejellyというjavascriptのライブラリを利用してBLEと通信してみる。 […]
[…] IOTについて(1) BLE概要 […]
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[…] 距離無線通信技術となる。IoTデバイス間の直接通信に使用されることがあり、”IOTについて(1)BLE概要“等でも述べている Bluetooth Low Energy(BLE)は特にIoTデバイスでよく使われている規 […]