冷暖自知

仏教:Buddhism

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冷暖自知

「冷暖自知」。

「百聞は一見に如かず」は、物事を他人に伝えるときに、言葉でどんなにたくさんの説明をしたとしても、一度見ることには敵わないという意味だ。

「冷暖自知」はこれと同じようなことを教えてくれる言葉で、「水を呑んで冷暖を自ずから知る」と言う言葉から来ている。水の暖かさや冷たさは、自分で直に飲んで確かめてみて初めてよく分かるという意味だ。

冷たさとか暖かさのような主観的な情報の受け止め方は人それぞれなので、人から説明されたり、温度計で計った温度を見せられても、結局は飲んでみて自分で経験しないと分からない。

人にものを伝える際に、今までの自分の経験をベースに話をしてもなかなかうまく伝えられないということはよくある話だ。例えば、どれほど自分が素晴らしいと思う機能のシステムを作っても、ユーザーがこれまで体験したことのないものだと、プレゼンだけでなくデモを見せても伝わらないことはよくある。

これをうまく伝えるようにする為には、1を言って10を理解するどころか3とか4すらまでも聞き手は理解できないという前提でストーリーを組む事が大切だ。聞き手のことを深く考え共感できるポイントは何かを見極めて話をする、ある意味当たり前のことを丁寧に行う事が重要になる。

どんなに素晴らしいアイデアも相手に伝わらなければ何の価値も生まれない。エンジニアにも他人のことを想像する共感力が求められる。

コメント

  1. […] これは、前回の冷暖自知で述べたのように「あなたの話を聞いています」と理屈で説明しても人は簡単にはそれが分からず、聞いてくれていると言う状態を実際に体験することにより初めて腹に落ちるということだと思う。コミュニケーションは、自分の考えを言うことだけではなく、相手の言うことを(黙って)聞くことで初めて成り立つのだろう。 […]

  2. […] サーフィンが上達するコツは、なるべく長い時間を海にで過ごし多くの波と向き合う事だと思う。雑誌で読んだあるサーファーの言葉に「経験してみなければ何もわからない。頭でかんがえているだけじゃだめさ」とあったが、これは仏教で言われる「冷暖自知」や禅でいう「不風流処也風流」にも通じる。過去の知見をうまく領してその場にて型をこなし、揺らぎを楽しむことはすべての基本なのだろう。 […]

  3. […] 冷暖自知 […]

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