KPI,KGI,OKRについて(2)
前回はKPIについて述べたが、今回はOKRについて述べてみたいと思う。OKRは(Objective and Key Result)の略で、シリコンバレーを初め欧米の先進企業で使われているフレームワークとなる。参考図書としては「本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR」等がある。
OKRは一つの「目的(object)」と2〜5個の「重要な結果指標(KR:Key Result)」でできている。KPIと異なりゴールである目的は定性的に表され、重要な結果指標が定量的に設定される。ここで「目的」は「何を達成したいのか?」「どこに向かおうとしているのか?」を示すものであり、「重要な結果指標」は「どのように「目的」を達成するのか?」「目的に近づいていることをどう把握するのか?」に応えるためのものになる。
「目的」に対するマイルストーンが「重要な結果指標」であるので、どの程度できたかを知ることでペースの見直しを行うことができる。
「目的:Objectives」が満たすべき3つの条件として
- 挑戦的であること(達成できたらすごいと思えるレベル)、
- 魅力的であること(メンバーのモチベーションを奮い立たせることができる)、
- 一貫性を持つこと(組織内でのベクトルが同じ方向を向いて矛盾がないこと)
が上げられている。これらを見ると、KPIの場合は課題がありそれを解決することが最終ゴールであったのに対して、OKRのゴールはいかに組織としての力を発揮できるのかに焦点が当てられていることがわかる。
実際の課題の解決は「重要な結果指標:Key Result」となり、それらには4つのポイントがある。
- 目的達成の「具体的な」指針になっている
- 成功・失敗の判断基準ができるように計測可能であること、
- 容易ではないが達成可能なもの(成功確率50%程度)であること、
- 本当に重要なものに集中していることになる。
KPIと異なる点は②と③になるだろうか、コンフォートではなくなるべくストレッチした高い目標を持ち、成功・失敗の判断基準を明確にしてダラダラとやり続けない事が大きな成長につながる。
また目標値の評価に対しても、一般的なKPIでは長いスパンでの評価を考えるのに対して、3ケ月ごとに評価と設定見直し、そして日々のマネジメントでは週1回の1on1の開催を行うこととなっている。
OKRは組織改革の側面を持った目的指標であり、よりフレキシブルに変化に対応するフレームワークである事が分かる。
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[…] 次回は、このKPIに代わる新しいアプローチであるOKRはについて述べたいと思う。 […]
[…] KPI,KGI,OKRについて(2) 課題の明確化の為の手法 […]