Rule Based Reasoning , Programming and Applications

Keynote:

1. Rule-Based Activity Recognition in Ambient Intelligence

   活動認識は重要で多面的な問題であり、応用範囲も広い。本講演では、ルールとファクトに信頼値を使用するオプションを持つ、ルールに基づく活動認識システムを紹介する。各アクティビティ定義ルールには、いくつかの主要イベントといくつかのオプションイベントがあり、オプションイベントのいずれかがない場合、認識された複合イベントの信頼値が減少するだけである。アトミックイベントとコンプレックスイベントの時間的・空間的な組み合わせを表現する定義済みのルールに基づいて、可能性のあるすべてのコンプレックスイベント（アクティビティ）を認識する。次に、競合するイベント（重複するが共通のリソースを使用する認識されたイベント）をすべて検出する。最適解は、複合イベントの信頼度、時間的持続時間、使用される原子イベントの数を考慮した最適化関数で求められる。この関数を調整することで、結果的に抽象化レベルが高くなったり低くなったりします（持続時間の長い一般的なイベントと持続時間の短い特殊なイベント）。

   アプリケーション・ドメインとして、アンビエント・アシステッド・リビング（高齢者向けなど）を使用する。本アプローチは、FORTH Institute of Computer Scienceが主催する実際のアンビエントインテリジェンス環境で実装され、テストされている。

2. An Overview of the Ciao System

   Ciaoは論理ベースのマルチパラダイム・プログラミング・システムです。Ciaoの最も特徴的な点は、各プログラムモジュールに対して選択的に有効化または無効化できる、多数の意味的・構文的言語機能をサポートしていることです。その結果、あるモジュールは、例えば、ISO-Prologに制約と高次を加えて書くことができ、別のモジュールは、反復深化やタブリングなどの異なる制御規則を持つ純粋論理モジュールにすることができ、また、構成的否定を使うこともできる。強力でモジュール化された拡張メカニズムにより、このような機能やサブ言語をユーザーレベルで設計・実装することができます。

   Ciaoのもう1つの特徴は、強力なアサーション言語で、テストや文書化だけでなく、多くの種類のプログラム特性（例えば、修飾型からリソース消費まで）を表現することができます。コンパイラは、これらのプロパティの違反を静的に検出したり、プログラムがこれらのプロパティに準拠していることを検証し、準拠していることを証明する証明書を発行することができます。コンパイラは、自動並列化を含む多くの種類の最適化も実行する。動的言語の柔軟性と対話的な開発を維持しながら、非常に競争力のあるパフォーマンスを提供します。

   本講演では、Ciaoの設計と実装の背後にある斬新な側面と動機を強調する小さな例を通して、システムの概要を体験的に紹介する。

Rule-Based Distributed/Multi-Agent Systems:

1. Rule-Based Distributed and Agent Systems

   本稿では、分散型およびマルチエージェントシステムにおいてルールおよびルールベースシステムが果たす役割について概説する。これらの役割には、伝統的な応用分野と新たに出現した応用分野の概要、および内部エージェント・アーキテクチャとこれらのアーキテクチャを実装するフレームワークが含まれる。

2. Extending a Multi-agent Reasoning Interoperability Framework with Services for the Semantic Web Logic and Proof Layers

   セマンティックウェブ(SW)の究極のビジョンは、相互運用可能で情報豊富なウェブ環境を提供することであり、それによってユーザーは複雑なアクションをインテリジェントエージェントに安全に委ねることができるようになる。エージェントの相互運用性のために多くの研究がなされてきた。オントロジーに基づくメタデータとルールに基づく推論のための多くの提案と標準がすでに広く使われている。とはいえ、SWエージェントと人間のユーザにとって、交換された情報の信頼性を高めるために、結果がどのようにして得られたかを理解することは不可欠であるにもかかわらず、SWの証明層はこれまで軽視されてきた。本稿では、マルチエージェントフレームワークにおけるエージェントとしてラップされたサードパーティのSW推論と証明サービスの実装に焦点を当てる。この方法によって、エージェントは共通のルールパラダイムに準拠する必要なく、議論を交換し正当化することができる。外部の推論・証明サービスを介して、受信エージェントは受信したルールセットのセマンティクスを把握し、推論結果の妥当性をチェックすることができる。

3. Cross-Community Interoperation between the EMERALD and Rule Responder Multi-Agent Systems

   セマンティック・ウェブのビジョンは、ユーザが複雑なアクションをインテリジェント・エージェントに委ねることを可能にし、エージェントは様々な実生活のアプリケーションにおいてユーザに代わって行動する。本稿では、RDF、OWL、RuleML、FIPAといったセマンティックWebとマルチエージェントの標準に基づき、ユーザのコミュニティを支援するために採用可能な2つのセマンティックWeb対応マルチエージェントシステム、EMERALDとRule Responderに焦点を当てる。本研究では、これらのマルチエージェントシステムを相互運用することで、宣言的な知識ベースのアプローチを用いて、コミュニティ間のコラボレーションを自動化できることを示す。さらに、エージェント間のマルチステップインタラクションシナリオを提示し、上記システム間の相互運用の有用性を実証し、コミュニティ横断的なコラボレーションへの一般的なアプローチを例示する。

Rules, Agents and Norms:

1. Rules, Agents and Norms: Guidelines for Rule-Based Normative Multi-Agent Systems

   このサーベイ論文では、規範的マルチエージェントシステム（NMAS）を開発するためのいくつかの要件に焦点を当てる。特に、NMASのために提案されたBoellaらのガイドラインについて議論する。最後に、ルールベースのNMASにおける規範の役割に関して、コンプライアンスと規範変更の概念という2つの具体的な問題を扱う。

2. Rule-Based Agents, Compliance, and Intention Reconsideration in Defeasible Logic

   本論文では、認知エージェントの熟慮プロセスを特徴付けるルールベースの理論を変更するために、信念修正技術がどのようにDefeasible Logicで使用できるかを示す。エージェントの行動を規制する規範を遵守させる戦略としての意図再考について論じる。

3. A Dynamic Metalogic Argumentation Framework Implementation

   AIコミュニティが直面する主な課題の1つは、人間の推論に近いものを、計算による議論の形式化として表現することである。本論文では、敗北可能な敵対的論証のための完全な実装と付随するソフトウェアを紹介する。この研究は、[9]の敗北可能な敵対的議論ゲームのメタロジカルなフレームワークに基づいている。我々が開発したソフトウェアは、メタインタプリタ、議論ゲームモデルの宣言的実装、ゲームの実行結果と議論導出木の構築を表示するJavaで開発されたグラフィカルインターフェースから構成される。

4. Integrating Written Policies in Business Rule Management Systems

   知識獲得はビジネスルール手法における重要な課題である。自然言語(NL)ポリシーや規則はしばしば重要な、あるいは契約上の知識源であるため、我々はNLテキストに基づくビジネスルールの獲得と保守のためのフレームワークを提案する。このフレームワークは、知識エンジニアの助けを借りることなく、ビジネスエキスパートがルールアプリケーションの仕様を作成することを可能にする。このフレームワークは、オントロジーとルールを組み合わせたビジネス指向の知識ベースの取得、保守、実行のための統合プラットフォームを定義するONTORULEプロジェクトの一環として作成された。

   我々のフレームワークは、ソーステキスト、オントロジー、ルールのテキスト表現を包含し接続する「インデックス」と呼ばれるデータ構造に依存している。テキスト・ルールは、ルール抽出を担当するビジネス・ユーザーにとって、SBVRの構造化英語表現に可能な限り近いものである。このインデックスはW3Cの技術に依存しており、ツールの相互運用性を高め、セマンティック検索を可能にしている。このようなインデックス構造が、ポリシー文書と知識ベースの並行メンテナンス（取得、一貫性チェック、更新）をサポートすることを示す。

   航空業界と自動車業界の2つの詳細な例と予備的な結果を示す。

    

Rule-Based Event Processing and Reaction Rules:

1. On Complex Event Processing for Real-Time Situational Awareness

   本論文では、リアルタイム状況認識のための複雑事象処理の適用に関する既存の研究成果と未解決の研究課題を概観する。本論文では、2つの異なる視点、すなわち、出現しつつある複雑な状況をより的確に検出することと、将来の状況を予測することについて考察する。これらの視点を説明するために、2つの応用分野、それぞれビデオコンテンツからの活動認識とソーシャルメディア観察について考える。

2. Retractable Complex Event Processing and Stream Reasoning

   複雑イベント処理（CEP）は、意味のあるパターン（複雑なイベント）を識別することを目標に、連続的に到着するイベントの処理を扱う。既存のストリームデータベースアプローチでは、CEPは主にイベント間の時間的関係に関係している。本稿では、ストリーム推論機能を備えた知識豊富なCEPを提唱する。第二に、イベント処理における改訂の問題に取り組む。イベントは不変であり、したがって常に正しいと仮定されることが多い。イベント処理における改訂は、あるイベントが取り消される可能性があるという状況を扱う。このため、元の欠陥のある履歴に基づいて計算されたかもしれない複雑なイベントを、その履歴の一部が修正された時点で再考する必要がある。

   本論文では、イベントの修正も含めた、知識ベースのCEPとストリーム推論のための新しいアプローチを提示する。正確な構文と宣言的なセマンティクスを持つ、イベントストリーム上のパターンマッチングのためのルールベースの言語を提示する。提案する形式論の実行モデルを考案し、プロトタイプの実装を提供する。本アプローチの効率性と有効性を実証するために、広範な実験を行った。

3. A Declarative Framework for Matching Iterative and Aggregative Patterns against Event Streams

   複雑なイベント処理やストリームに対するパターンマッチングは、金融サービス、モバイル機器、センサーベースのアプリケーション、クリックストリーム解析、Web 2.0や3.0アプリケーションにおけるリアルタイム処理など、多くの分野で重要になってきている。しかし、最新のアプリケーションで効果的なパターンマッチングを可能にするためには、考慮しなければならない多くの問題がある。パターンを記述するための言語には、明確に定義されたセマンティクスが必要であり、反復パターンや集約パターンなどの複雑なパターンの重要なクラスを表現するのに十分な豊かさが必要であり、イベント処理はリアルタイム処理であるため、言語の実行モデルは効率的である必要がある。本論文では、正確なセマンティクスを特徴とする表現力豊かな言語と、反復的・集約的パターンを表現するのに十分な表現力を持つ対応する実行モデルを含む、イベント処理フレームワークを紹介する。我々のアプローチは論理に基づいているため、このようなイベント処理フレームワークの演繹的機能を分析する。最後に、オープンソースの実装を提供し、実行システムの実験結果を示す。

4. Entity-Based State Management for Complex Event Processing Applications

   イベント-条件-アクション（ECA）ルールを使用する複雑なイベント処理（CEP）は、定義された長さと構造を持つ注目すべきビジネス状況を検出するのに特に適していることが証明されている。対照的に、複雑で耐久性のあるエンティティ（カウンタ、サーバ、タスクキューなど）の状態が、低レベルの連続的な更新ストリームから導出されなければならない場合には、課題が生じる。本稿では、CEPアプリケーションの状態管理に対する新しいアプローチを提示する。任意の状態計算ロジックをカプセル化し、型付けされたアプリケーション全体のデータ構造の形で状態を管理する、ビジネス・エンティティ・プロバイダを提案する。プラグインベースのコンポーネントモデルを使用して、ビジネスエンティティプロバイダは、ビジネスシナリオの特定の要件に基づいてアプリケーションに統合することができる。イベントパターン検出とうまく統合されたビジネスエンティティへのアクセスを可能にするECAルールモデルを提示し、ワークロード自動化ドメインの実世界シナリオで我々のアプローチを実証する。

Fuzzy Rules and Uncertainty:

1. Declarative Traces into Fuzzy Computed Answers

   ファジィ論理プログラミングは、ファジィ論理を論理プログラミングに統合することを目的とした、成長中の宣言的パラダイムである。この設定において、いわゆるMulti-Adjoint Logic Programmingアプローチ（MALP）は、非常に柔軟なファジィ言語であり、我々はFLOPERツール（Fuzzy LOgic Programming Environment for Research）を開発している。現在、このプラットフォームは、ファジィプログラムを（標準的なPrologコードに）コンパイルし、実行し、安全な方法でデバッグするのに有用であり、近い将来、我々の研究グループで最近設計された強力な変換と最適化技術で拡張する準備ができている。本論文では、このシステムの優れた特性である、基本的な手続き原理を変更することなく、実行時に宣言的なトレースを簡単に収集する能力に焦点を当てる。巧妙な点は、真理度（{true,false}を超える）をモデル化する格子を使用し、ファジィ計算された解答に、解に到達する際に利用されるプログラムルールのシーケンスだけでなく、評価されたファジィ接続詞の集合と、それらが呼び出すプリミティブ（算術）演算子のシーケンスを直接可視化するための構成要素を充実させ、計算複雑度の詳細な説明を与えることである。

2. A Flexible XPath-Based Query Language Implemented with Fuzzy Logic Programming

   本稿では、XPathクエリ言語を拡張し、柔軟なクエリを扱えるようにしたものを紹介する。ランク付けされた回答を提供するために、我々のアプローチでは、XPath条件に対するand、or、avg演算子のファジィ変形を提案する。我々の提案は、ターゲットファジィ言語とソースファジィ言語の間の明確な相乗効果を利用するために、ファジィ論理言語で実装されている。

Rule Learning and Extraction:

1. Conditional Learning of Rules and Plans by Knowledge Exchange in Logical Agents

   本稿は論理エージェントに関連し、特に他のエージェントからルールセットを学習することに関する問題を論じる。原理的には、このアプローチは、人間社会の特徴である能力の文化的伝達をエージェント社会に拡張するものである。しかしながら、新しい知識はやみくもに受け入れて取り入れることはできず、その有用性に応じて評価されるべきである（したがって、場合によっては破棄されるべきである）。我々は、その手法と形式化を提案する。

2. A Framework for the Automatic Extraction of Rules from Online Text

   ウェブ上の知識の大半は非構造化テキストにコード化されており、オントロジーやルールといった形式化された知識とはリンクしていない。この問題の潜在的な解決策は、自然言語処理やテキストマイニング手法によってこの知識を獲得することである。先行研究では、テキストからRDFまたはOWLベースのオントロジーを自動的に抽出することに焦点が当てられているが、取得される知識のタイプは一般に単純な用語階層に限定されている。本稿では、テキストからより複雑な関係を取得し、その知識をルールとしてエンコードするための汎用的なフレームワークを紹介する。我々のアプローチは、OWLオントロジーとセマンティック・ウェブ・ルール言語（SWRL）ルールの形で既存のドメイン知識から開始し、クラスとプロパティを推論するために自然言語処理とテキストマッチング技術を適用する。その後、新しいルールの形で演繹的知識を取り込む。我々は、このフレームワークをレンタカーの要件に関するウェブベースのテキストに適用して評価した。我々のアプローチは、知識ベースにはないレンタカー会社の要件に対するルールを自動的かつ正確に生成できることを示している。このように、我々のフレームワークは、自由なテキストソースから複雑な知識を迅速に獲得する。我々はこのフレームワークを、医学のようなより豊かな領域を扱うために拡張している。

3. Classification Rule Mining for a Stream of Perennial Objects

   我々は、顧客や学生のような複雑なオブジェクトの遅いストリームに対する分類を研究している。学習タスクは、オブジェクトのラベルが、例えば顧客の購入や学生の試験など、隣接する高速なトランザクションのストリームから入力されるデータの影響を受け、さらにこのラベルが時間とともに変化する可能性があることを考慮しなければならない。このタスクには、ストリームを結合し、ターゲットラベルと高速ストリーム中の属性値との間の関連性を利用することが含まれる。我々は、このようなストリームの連合に対する分類ルールを発見する手法を提案し、決定木分類器を強化するために使用する。新しいアプローチは、元の分類器よりもはるかに小さな決定木を構築しながら、競争力のある予測力を持つことを示す。

4. A Case for Learning Simpler Rule Sets with Multiobjective Evolutionary Algorithms

   ファジィ・ルールは、構造化された自然言語で記述されているため、人々に理解されやすい。ビジネスにおける広範な意思決定支援アプリケーションにおいて、ルールベースのシステムの解釈可能性は、「ブラックボックス」として認識される可能性のある代替アプローチに対する特徴であり、優位性である。本稿の動機は、ルールの単純さ（解釈可能性の重要な要素）とサンプル外のパフォーマンスとの関係を考察することである。予測は、プロセスの直感と経験の側面を強調するために、芸術と科学の両方と表現されてきた。我々は、「より単純な説明はより正しい可能性が高い」というオッカムの原理で表現される、広く評価されている予測の「経験則」を計算によって探求する。

Rules and Reasoning:

1. Algorithms for Rule Inference in Modularized Rule Bases

   本稿では、ルールの拡張知識表現について考察する。これは拡張タブラー・ツリー（XTT2）と呼ばれ、同じ文脈で働くルールをグループ化した決定単位のネットワークを提供する。これらのユニットは推論ネットワークにリンクされ、多くの推論オプションが考慮される。本論文の独創的な貢献は、同じルールベースで動作する複数の異なる推論アルゴリズムの提案と定式化である。このようなアプローチにより、同じ知識ベースを用途に応じて異なる方法で使用することができるため、より柔軟なルール設計と展開が可能となる。

2. Modularity in the Rule Interchange Format

   知識表現と論理プログラミングのコミュニティによる標準の採用は、その可視性と影響力のために不可欠である。ルール・インターチェンジ・フォーマットは、この方向における基本的な取り組みであり、ユーザー、開発者、理論家によって支持されるべきものである。このため、W3C RIFワーキンググループが発表した勧告について議論することは、コミュニティにとって不可欠である。特に本稿では、マルチドキュメントのルール交換フォーマット（RIF）のセマンティクスを提示し、それを分析し、いくつかの欠陥を引き出す。マルチドキュメントの代替セマンティクスとして、より一般的なアプローチを提案する。副次的な重要な結果として、RIF-FLDのセマンティクスにおけるいくつかの関連する問題についても議論し、可能な解決策を提案する。

3. Overview of Knowledge Formalization with XTT2 Rules

   本稿では、XTT2と呼ばれる、ルールベース・システムのための新しい形式化された知識表現について述べる。このハイブリッド知識表現は、デシジョンダイアグラムと拡張デシジョンテーブルを組み合わせたものである。1つのデシジョンテーブルには、共通のコンテキスト内で動作する類似構造のルールセットが含まれる。XTT2の構造は、同じコンテキストで動作するルール・セットによって仕様が提供される下位レベルの知識コンポーネントと、デシジョンダイアグラムが知識ベースの全体構造を定義する上位レベルの知識コンポーネントからなる階層的な知識表現を構成する。このモデルは、厳密な設計と検証の可能性を開く簡潔な形式化を持っている。本論文の焦点は、最初の論理仕様から始まるアプローチの形式的側面の提示である。

4. HalVA – Rule Analysis Framework for XTT2 Rules

   品質と信頼性の問題は、ルールベース・システムの開発と探索において重要である。本稿では、XTT2と呼ばれるルールのための形式化された知識表現について考察する。これはALSV(FD)と呼ばれる表現力豊かな属性論理に基づくルール言語である。HalVAと呼ばれるXTT2のためのカスタムランタイムと検証フレームワークを提案する。これにより、決定性、包含性、完全性など、ルールの特定の形式的性質を検証することができる。

Rule-Based Applications:

1. Rewriting Queries for Web Searches That Use Local Expressions

   ユーザーはしばしば、ウェブ検索を地理的な場所に限定するために、ローカルな表現を入力する。しかし、「close to 」のような表現を扱う現在の検索エンジンの機能は限られている。本稿では、局所表現を含むクエリを、標準的な検索エンジンに適した形式に書き換えるために、トポロジカルな背景知識を利用するアプローチを紹介する。局所表現を形式化するために、領域接続計算（Region Connection Calculus: RCC）を、合成規則によって既存の関係に関連する追加関係によって拡張する。本アプローチは、スイスのある地域の、ある参照地に「近い」コミュニティのウェブ検索に適用される。その結果、クエリの書き換えによって検索の想起が大幅に改善されることが示された。約30,000のロール・アサーションを扱う場合、クエリの書き換えに要する時間は数秒の範囲である。より大きな知識ベースで動作する場合に起こりうる性能の低下への対処法について議論する。

2. Implementing General Purpose Applications with the Rule-Based Approach

   汎用アプリケーションの実装にルールベースシステム（RBS）を使用することで、その形式的特性の検証が可能になる。RBSアプローチを汎用アプリケーションに適合させるためには、RBSアーキテクチャと一定の知識表現を設計する必要がある。本論文では、アーキテクチャ（Four Layer Architecture – FLA）と知識表現（Extended Tabular Trees – XTT2）の例を提案する。また、RBSのプロトタイプと、そのアプローチを認めるアプリケーションの例についても述べる。

3. OWL Web Ontology Language as a Scripting Language for Smart Space Applications

   OWLウェブオントロジー言語に基づく、スマートスペースアプリケーションのためのスクリプト言語について述べる。スクリプト言語の設計目標は以下の通りである： I. スマートスペース用の一般的なスクリプトアプリケーションを簡単に表現できる構文。II. セマンティックWeb技術とのシナジーを可能にするOWLに基づく。III. 既存のOWL推論器を使用することによる実装の容易さ。

   我々は、スクリプト言語の設計を動機付け、それを使用する方法のいくつかの例を示す。さらに、OWL 2の定義に基づいて、スクリプト言語の構文とセマンティクスの正式な定義を行う。

4. Rule-Based Complex Event Processing for Food Safety and Public Health

   公衆衛生担当者にとっての課題は、単純で孤立した、領域特有の事象の大規模な集合から、新たに発生した食中毒のアウトブレイクを検出することである。これらの事象は、医療提供者からのサーベイランスや検査報告システム、消費者からのリアルタイムの苦情ホットライン、規制機関からの検査報告システムなど、多数の異なる情報システムから抽出することができる。本稿では、食中毒のアウトブレイクを複雑なイベントとして定式化し、イベント駆動型のルールベース・エンジンをエマージング・イベントの検出問題に適用する。エビデンスセットを、症状的、空間的、時間的にリンクした単純なイベントの集合として定義する。公衆衛生当局による対応の基礎となるエビデンスセットの強さを計算するために、重み付けされたメトリックを使用する。