KPIの具体例
「2時間でわかる【図解】KPIマネジメント入門 ―――目標達成に直結するKPI実践書。」より。
まずKPI設定のポイントについて、「KPIテーマはマネジメントの成果と連動しなければならない」とある。ここでのマネジメントとし「企業利益を生み出すために、与えられた経営資源(ヒト、モノ、カネ)をうまくやりくりする方法論」でありその目的は以下の2つに集約される。
- 業績を確保し、会社を存続させ、雇用を守ること(会社及び従業員からの視点)
- 顧客満足、成果配分を通じて社会の公器として貢献すること(投資家や社会からの要請)
これを達成するために、以下の7つのステップを実行する。
- ステップ1:経営資源である、ヒト、モノ、カネを、地盤にしっかり打ちつける
- 従業員が8S(整理、整頓、清掃、清潔、躾、整備、安全、節電・節約)を徹底する
- スキルの方程式-「目標xスキルxプロセスxやる気」を実践する。全従業員が目標(KPI)を持ち、スキルアップを実践し、プロセスを改善する
- 顧客満足の3要素(Q:品質、C:原価、D:納期)という柱を立てる
- 知識を行動に帰ることで、良質な商品・サービスを提供して顧客満足を獲得し続ける
- 顧客満足は企業利益をもたらし、その利益は納税・配当・内部保留・決算賞与・再投資などの原資になる
- 継続的改善を繰り返す
この7つのステップを実行する上での鍵となるのがKPIとなる。KPIテーマ設定のコツは、そのプロセス(活動)が「目的か手段か」や「結果か原因か」を考えることが重要となる。重要なのは手段ばかりをKPIテーマに羅列して、努力したと言う活動(原因)を示すだけではなく、肝心の結果(本来の目的を達成したのか、そしてどのように管理会計と連動しているかという効果測定)となる。目標に設定やすいのは「金額」の目標値となる。
以下に いくつかの部門のテーマ設定例を示す。
- 受注金額:○円以上/月別 (営業)
- 売り上げ金額:○円以上/月別 (営業)
- 失注率:○%以下(営業)
- 交叉率(粗利益x販売数量)の最大化:○%(営業)
- 見積作成件数・見積もり解答日数・受注件数(営業)
- 生産高:○円/月別(生産)
- 製造原価率(製品別):○%以上/年(生産)
- 限界利益率・歩留まり率・ロス率(生産)
- 非付加価値時間の低減・リードタイム短縮(生産)
- 内部ミス発生件数・内部ミス損失金額・ヒヤリハットカウント数(生産)
- 労働生産性アップ(人事部)
- 人件費投資率(人事部)
- 各種法令違反(法務)
- 在庫水準適正化(財務)
- コスダウン金額(財務)
- 新製品開発の期間短縮(研究開発)
- 開発件数(研究開発)
- 設計による製造原価コストダウン(研究開発)
- 設計工数厳守(研究開発)
- 設計ミスによるあと校庭に与えた損失工数低減(研究開発)
具体的なKPI例とは、実際の業務課題例ということでもあり、新規技術開発のシーンで活用可能な想定具体例の情報であるもと言える。
コメント
[…] 最後に③は入力と答えのペアでユースシーンに現れる実際のユーザーにより作成されるのが望ましいが、現場の協力が得られない場合はシステム設計者がKPIを元に仮説を立て作成する。具体的な例としては先述のNITCIRの例で「ファタハとはどんな組織ですか?」と言う入力に対して「パレスチナ解放機構(PLO)の主流派ファタハ」「ファタハが反イスラエル抵抗闘争の主体となっている」「アラファト議長の最大支持基盤であるファタハは13日、」等の答えの集合が定義されている。 […]
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