組合せ最適化の概要と実装の為のライブラリと参考図書

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組み合わせ最適化問題とは

組合せ最適化理論は、輸送計画、スケジューリング、配置、組合せ問題、そして最適化問題など実世界の多くの問題に応用されている理論となる。この問題は、ある個数の要素から構成される集合の中から、制約条件を満たす部分集合を見つけ、その中で最も優れた解を求めることを目的としたもので、ある制約条件の下で最適な解を求める離散的な最適化問題を扱う数学的な手法の一つとなる。

組合せ最適化理論の具体的な例として、ある地域の学校において、バスの路線をどのように設定するかという問題が考えられる。この問題を考える際に、学校から生徒の自宅までの距離や時間、各家庭の子供の人数などの制約条件を考え、その下で学校へのアクセスがよく、かつ効率的なバスのルートを見つけることが問題の目的となる。

組合せ最適化理論には、動的計画法、整数計画法、グラフ理論、ヒューリスティックアルゴリズム、メタヒューリスティックアルゴリズムなど様々な手法があり、それぞれの手法には、特定の問題に最適なアプローチが存在する。以下にそれらの具体的な手法について述べる。

組み合わせ最適化の為の各種手法
  • 動的計画法(Dynamic Programming):DP法は問題を小さな部分問題に分割し、それぞれを解き、最適な解を求める手法となる。特徴としては部分問題の解を表形式で保存し、再利用することで計算量を減らすことなどがある。具体例として、与えられた容量を持つナップサックに、複数のアイテムを詰め込む「ナップサック問題」や2つ以上の文字列が与えられたとき、それらの共通する部分列のうち、最も長いものを求める「最長共通部分列問題」などがある。
  • 整数計画法(Integer Programming):目的関数が整数値を取る制約条件のもとで最適化する手法となる。具体例としては、ナップサック問題において各アイテムは1つしかなく、入れるかどうかの選択肢は二つだけという制約をかけた「0-1ナップサック問題」や、与えられた複数の都市を巡回し、最短の経路で全ての都市を巡回する「トラベリングセールスマン問題」などに適用される。
  • グラフ理論(Graph Theory):グラフを用いて問題を表現し、グラフの最短経路、最小カット、最大流などのアルゴリズムを用いて最適化する手法となる。具体例としては、ネットワーク内を流れる「フロー」(流体、エネルギー、情報など)を最適化する「ネットワークフロー問題」や、グラフの辺集合の部分集合で、どの2つの辺も端点を共有しないもの(マッチング)の最大を求める「最大マッチング問題」などに適用される。
  • ヒューリスティックアルゴリズム(Heuristics):最適解を保証しないが、比較的短時間で高品質な解を導く手法となる。ある問題において最適な解を得るために、その場で最も良い選択をすることを繰り返して、最終的な解を得る「貪欲法」や、ある解からその近傍にある解を繰り返し探索することによって、最適解を求める「近傍探索」などが代表的なものとなる。具体的な組み合わせ最適化問題の例としては、与えられた無向グラフの各頂点に異なる色を割り当てる「グラフカラーリング問題」や「巡回セールスマン問題」などがある。
  • メタヒューリスティックアルゴリズム(Metaheuristics):ヒューリスティックアルゴリズムの一種で、ランダム性を導入し、探索空間を広げ、高品質な解を導く手法となる。個体群(集団)を複数用意し、それらの中から適応度の高い個体を選択して次世代の個体を生成する選択・交叉・突然変異の3つの操作を繰り返すことで、最適解を探索する「遺伝的アルゴリズム問題」や、現在の自己最適解となる粒子と、その周囲の粒子の最適解を把握し、その情報をもとに次の解候補を生成する「粒子群最適化問題」などが代表的なものとなる。具体的な組み合わせ最適化問題の例としては、複数の目的関数を同時に最適化する「多目的最適化問題」や機械学習等の「パラメータ最適化問題」などがある。
組合せ最適化問題への機械学習技術の適用

組合せ最適化問題において、深層学習技術を組み合わせることで、より高度な問題解決が可能になる。これには以下のような方法がある。

  • 深層強化学習(Deep Reinforcement Learning, DRL):強化学習に深層学習を組み合わせることで、複雑な組合せ最適化問題を解決することができる。これは例えば、巡回セールスマン問題や最適な道路ネットワークの設計問題などに応用される。
  • 深層グラフニューラルネットワーク(Deep Graph Neural Networks, DGN):グラフの構造を考慮しながら、組合せ最適化問題を解決することができる。DGNを用いることで、最大カット問題や最小スパニング木問題などに対して高度な解決策を導くことができる。
  • 深層生成モデル(Deep Generative Models, DGM):組合せ最適化問題の最適解を生成するために、DGMを用いることができる。DGMは、入力と出力の間の関係性を学習することができるため、最適解の生成に有用で、例えば、最大カット問題やグラフカラーリング問題などに応用される。
  • 深層学習による特徴量抽出(Deep Learning Feature Extraction):組合せ最適化問題を解くために、深層学習モデルを使用して、特徴量を抽出することができる。この手法では、深層学習モデルを使用して、問題の性質に適した特徴量を抽出し、その特徴量を使用して最適な解を導く。これは例えば、最小カット問題や最小費用流問題などに応用される。
組み合わせ最適化問題の具体的な適用例

組合せ最適化問題は、多くの実世界の問題に応用できる。以下にいくつかの適用事例を示す。

  • ナップサック問題(Knapsack Problem):商品の価値と重さが与えられたときに、限られた容量のナップサックに商品を詰め込む問題で、旅行者が持ち運ぶ荷物の最適化などに応用される。
  • 巡回セールスマン問題(Traveling Salesman Problem):都市の位置が与えられたときに、すべての都市をちょうど1回ずつ訪れ、最短の巡回路を求める問題となる。最適なルートを見つけるために、数学的なアルゴリズムやヒューリスティックアルゴリズムが使われ、物流や宅配の配送ルートの最適化などに応用されている。
  • 最大流問題(Max Flow Problem):あるネットワーク内で、最大量の流れを通すことができる最適な経路を求める問題となる。これは例えば、水道管の配管設計や、電気通信ネットワークの最適化などに応用されている。
  • スケジューリング問題(Scheduling Problem):あるリソースを複数のタスクに割り当てるときに、最適なスケジュールを決定する問題となる。これは例えば、製造工場の生産スケジュールや、従業員の勤務スケジュールの最適化などに応用されている。
  • 最小頂点被覆問題(Minimum Vertex Cover Problem):グラフ理論において、グラフの各辺が少なくとも1つの頂点に接続するような最小の頂点集合を求める問題となる。これは例えば、情報ネットワークの最適化や、最適な買い物リストの作成などに応用されている。

これらの問題は、多くの場合、複雑な組合せ最適化問題として扱われる。組合せ最適化問題を適用することで、高品質な解を導くことができるようになる。

以上の手法は様々なプログラミング言語で実装されている。以下にそれらのいくつかについて述べる。

Pyhtonの組合せ最適化問題実装に用いられるライブラリ

Pythonで組合せ最適化問題を解くためのライブラリとしては、以下のようなものがある。

  • PuLP: 数理最適化のためのPythonライブラリで、線形計画問題や整数計画問題、混合整数計画問題などの組合せ最適化問題を解くことができる。
  • Pyomo: オープンソースの最適化フレームワークで、線形計画問題、整数計画問題、非線形計画問題、混合整数計画問題などの組合せ最適化問題を解くことができる。
  • CVXPY: 二次計画問題や凸最適化問題を解くことができるPythonライブラリで、組合せ最適化問題にも対応している。
  • DEAP: 進化計算アルゴリズムの実装をサポートするPythonライブラリで、遺伝的アルゴリズムや粒子群最適化などの進化計算手法を用いて、組合せ最適化問題を解くことができる。
Rでの組合せ最適化問題実装に用いられるライブラリ

Rで組合せ最適化問題を解くための主なライブラリとしては、以下のようなものがある。

  • lpSolve: 線形計画問題を解くためのRパッケージで、整数計画問題や混合整数計画問題も扱える。
  • Rglpk: GLPKライブラリをRから利用するためのパッケージで、整数計画問題や混合整数計画問題を解くことができる。
  • NMOF: 最適化問題を解くためのパッケージで、進化計算アルゴリズムによる最適化や局所探索法による最適化などの手法に対応している。
  • MOSEK: MOSEKソルバーをRから利用するためのパッケージで、線形計画問題や二次計画問題、整数計画問題などの最適化問題を解くことができる。

これらのライブラリを用いることで、Rで組合せ最適化問題を解くことができるが、組合せ最適化問題はNP困難な問題であるため、大規模な問題に対しては、適切なアルゴリズムやヒューリスティック手法を組み合わせる必要がある。

C言語の組合せ最適化問題実装に用いられるライブラリ

C言語で組合せ最適化問題を解くためのライブラリとしては、以下のようなものがある。

  • CPLEX: IBMが提供する商用の最適化ソルバーで、C言語から利用することができるものとなる。これらにより、線形計画問題や整数計画問題、混合整数計画問題などの最適化問題を解くことができる。
  • GLPK: GNU Linear Programming Kitの略で、線形計画問題や整数計画問題、混合整数計画問題などの最適化問題を解くためのライブラリで、C言語から利用することができる。
  • SCIP: 大規模な最適化問題に対応する商用の最適化ソルバーで、C言語から利用することができるものとなる。
  • COIN-OR: COIN-ORプロジェクトによって提供される、線形計画問題や整数計画問題、混合整数計画問題などの最適化問題を解くためのライブラリ群で、C言語から利用することができるものとなる。
Javaの組合せ最適化問題実装に用いられるライブラリ

Javaで組合せ最適化問題を解くための主なライブラリとしては、以下のようなものがある。

  • Apache Commons Math: Apache Software Foundationが提供するJavaの数値計算ライブラリで、線形計画問題や整数計画問題、混合整数計画問題などの最適化問題を解くことができるものとなる。
  • JOptimizer: Javaで実装された最適化ライブラリで、線形計画問題や非線形計画問題、整数計画問題などの最適化問題を解くことができ、二次計画問題や凸計画問題にも対応しているものとなる。
  • JMetal: Javaで実装された進化計算アルゴリズムのフレームワークで、多目的最適化や制約付き最適化にも対応している。
  • OptaPlanner: Red Hatが提供する最適化ソフトウェアのフレームワークで、ビジネスルールや制約条件に基づいた最適化問題を解くことができ、JavaのDSLを使用して、問題のモデリングや制約条件の設定ができる。
Clojureの組合せ最適化問題実装に用いられるライブラリ

Clojureでは前述のJava、C、Pythonのライブラリを直接利用することができる。それ以外の組合せ最適化問題を解くためのライブラリとしては、以下のようなものがある。

  • Incanter: Clojureで実装されたデータ解析ライブラリで、線形計画問題や整数計画問題、混合整数計画問題などの最適化問題を解くことができる。
  • clj-optimization: Clojureで実装された最適化ライブラリで、線形計画問題や非線形計画問題、二次計画問題などの最適化問題を解くことができる。
  • Neanderthal: Clojureで実装された行列演算ライブラリで、大規模な行列計算にも対応している。組合せ最適化問題を解くために、線形計画問題や整数計画問題の制約条件を行列演算に変換することができる。
    参考図書

    最後に参考図書を示す。参考図書としては網羅的なものとして「Combinatorial Optimization Theory and Algorithm」がある。

    Combinatorial Optimization  Theory and Algorithm
    	1 Introduction
    		1.1 Enumeration
    		1.2 Running Time of Algorithm
    		1.3 Linear Optimization Problems
    		1.4 Sorting
    	2 Graphs
    		2.1 Basic Definitions
    		2.2 Trees, Circuits and Cuts
    		2.3 Connectivity
    		2.4 Eulerian Bipartite and Graphs
    		2.5 Planarity
    		2.6 Planar Duality
    	3  Linear Programming 線形計画法
    		概要
    			数理計画法において、いくつかの一次不等式及び一次等式を満たす変数の値の中で、 ある一次式を最大化または最小化する値を求める方法
    			線形計画問題は、目的関数と制約条件が全て線形の最適化問題
    		3.1 Polyhedra
    		3.2 The Simplex Algorithm(シンプレックス法)
    			最適解にたどり着くまで多面体の辺をたどってより高い目的関数の値を次々たどる
    		3.3 Implementation of the Simplex Algorithm
    		3.4 Duality
    		3.5 Convex Hulls and Polytopes
    	4  Linear Programming Algorithms
    		4.1 Size of Vertices and Faces
    		4.2 Continued Fractions
    		4.3 Gaussian Elimination
    		4.4 The Ellipsoid Method
    		4.5 Khachiyan's Theorem(カーマーカー法)
    		4.6 Separation and Optimization
    	5  Integer Programming 整数計画問題
    		概要
    			線形計画問題において、解ベクトルxの各要素を整数に限定した問題
    			NP困難な問題
    		5.1 The Integer Hull of Polyhedron
    		5.2 Unimodular Transformations
    		5.3 Total Dual Integrality
    		5.4 Totally Unimodular Matrices
    		5.5 Cutting Planes
    		5.6 Lagrangean Relaxation
    	6 Spanning Trees and Arborescences 全点木と有向木
    		概要
    			全点木: グラフの全ての頂点とそのグラフを構成する辺の一部分でのみ構成される木
    			有向木:根である点をただ1つだけ持つ木、閉路を持たない任意の有向グラフは有向非巡回グラフ(Directed Acyclic Graph:DAG)と呼ばれる
    		6.1 Minimun Spanning Trees
    		6.2 Minimun Weight Arborsecences
    		6.3 Polyhedral Descriptions
    		6.4 Packing Spanning Trees and Arborescences
    	7  Shortest Paths 最短経路問題
    		7.1 Shortest Paths From One Source
    		7.2 Shortest Path Between All Pairs of Vertices
    		7.3 Minimun Mean Cycles
    	8  Network Flows
    		概要
    			フローネットワーク:各枝に容量(capacity)を設定し、各枝をフローが流れる
    			各枝のフローは容量を超えることはない
    			制約条件として、1つのノードに流入するフローとノードから流出するフローは常に等しい
    		8.1 Max-Flow-Min-Cut Theorem
    			最大フロー最小化カット定理
    		8.2 Menger's Theorem
    		8.3 The Edmonds-Karp Algorithm
    		8.4 Dinic's Kazanov's and Fujishige's Algorithm
    		8.5 The Goldberg-Tarjan Algorithm
    		8.6 Gomory-Hu Trees
    		8.7 The Minimum Capacity of a Cut in an Undirected Graph
    	9  Minimum Cost Flows 最小費用流問題
    		概要
    			与えられたネットワーク上で物品を流す量が与えられた時に、流すためにかかる総費用を最小にするための輸送の
    		9.1 Problem Formulation
    		9.2 An Optimality Criterion
    		9.3 Minimum Mean Cycle-Cancelling Algorithm
    		9.4 Successive Shortest Path Algorithm
    		9.5 Orlin's Algorithm
    		9.6 The Network Simplex Algorithm
    		9.7 Flows Over Time
    	10  Maximum Matchings 最大マッチング問題
    		10.1 Bipartite Matching
    		10.2 The Tuttle Matrix
    		10.3 Lute's Theorem
    		10.4 Ear-Decompositions of Factor-Critical Graphs
    		10.5 Edmond's Matching Algorithm
    	11 Weighted Matching
    		11.1 The Assignment Problem
    		11.2 Outline of the Weighted Matching Algorithm
    		11.3 Implementation of the Weighted Matching Algorithm
    		11.4 Postoptimality
    		11.5 The Matching Polytope
    	12 b-Matchings and T-Joins
    		12.1 b-Matching
    		12.2 Minimun Weight T-Joins
    		12.3 T-Joins and T-Cuts
    		12.4 The Padberg-Rao Theorem
    	13 Matroids
    		13.1 Independence Systems and Matroids
    		13.2 Other Matroid Axioms
    		13.3 Duality
    		13.4 The Greedy Algorithm
    		13.5 Matroid Intersctuon
    		13.6 Matroid Partitioning
    		13.7 Weighted Matroid Intersection
    	14 Generalized of Matroids
    		14.1 Greedoids
    		14.2 Polymatroid
    		14.3 Minimizing Submodular Functions
    		14.4 Schrijver's Algorithm
    		14.5 Symmetric Submodular Functions
    	15  NP-Completeness NP完全問題
    		概要
    			NPに属する問題
    		15.1 Turing Machines
    		15.2 Church's Thesis
    		15.3 P and NP
    		15.4 Cook's Theorem
    		15.5 Some Basic NP-Complete Problems
    		15.6 The Class  coNP
    		15.7 NP-Hard Problems
    			NP完全な問題と比べて、同等またはそれ以上に難しい
    			必ずしもNPに属さなくても良い
    	16 Approximation Algorithms
    		16.1 Set Covering
    		16.2 The Max-Cut Problem
    		16.3 Colouring
    		16.4 Approximation Schemes
    		16.5 Maximum Satisfiability
    		16.6 The PCP Theorem
    		16.7 L-Reductions
    	17  The Knapsack Problem ナップサック問題
    		概要
    			容量Cのナップサックが1つと、 n個の品物(各々、価値pi容量ci)が与えられた時 ナップサックの容量Cを超えない範囲でいくつかの品物をナップサックにつめ ナップサックに入れた品物の価値の和を最大にするにはどの品物を選べば良いか
    		17.1 Fractional Knapsack and Weighted Median Problem
    		17.2 A Pseudopolynopmial Algorithm
    		17.3 A Fully Polynomial Approximation Scheme
    		17.4 Multi-Dimensional Knapsack
    	18  Bin-Packin (ビンパッキング問題)
    		概要
    			与えられた「荷物(重さや個数が付いている)」をつめる「箱(ビンやコンテナなど)」の最小数を見つけるもの
    			NP困難問題
    		18.1 Greedy Heuristics
    		18.2 An Asymptotic Approximation Scheme
    		18.3 The Karmarkar-Karp Algorithm
    	19 Multicommodity Flows and Edge-Disjoint Paths(辺素パス)
    		19.1 Multicommodity Flows
    		19.2 Algorithm for Multicommodity Flows
    		19.3 Sparest Cut and Max-Flow Min-Cut Ratio
    		19.4 The Leighton-Rao Theorem
    		19.5 Directed Edge-Disjoint Path Problem
    		19.7 Undirected Edge-Disjoint Path Problem
    	20  Network Design Problems ネットワーク設計問題
    		概要
    			ノードおよび容量を持つアーク候補からなるネットワークと、 ネットワーク上を流れる多品種の需用量が与えられた時に ネットワークのデザイン費用とフロー設計の合計が最小となる アークの選択と各品種のフローの経路を求める問題
    			NP困難問題
    		20.1 Steiner Trees
    		20.2 The Robins-Zelikovsky Algorithm
    		20.3 Survivable Network Design
    		20.4 A Primal-Dual Approximation Algorithm
    		20.5 Jain's Algorithm
    	21  The Traveling Salesman Problem 巡回セールスマン問題
    		概要
    			都市の集合と各2都市間の移動コスト(例えば距離)が与えられたとき 全ての都市をちょうど一度づつ巡り出発地に戻る巡回路の総移動コストが最小のものを求める
    			NP困難問題
    			ハミルトン閉路問題は特殊ケース
    			配送計画や表面実装ロボットの動作計画に用いられる
    		21.1 Approximation Algorithms for the TSP
    		21.2 Euclidean TSP
    			都市間の距離を平面上のユークリッド距離とする部分問題
    		21.3 Local Search
    		21.4 The Traveling Salesman Polytope
    		21.5 Lower Bounds
    		21.6 Branch-and-Bound
    	22  Facility Location  施設配置問題
    		概要
    			施設の配置可能地点、需要を持つ顧客の集合が与えられて、 ある基準を満たす施設の配置場所を決定する問題
    			バリエーション
    				最小コストで顧客全員にサービス提供できる施設の数と配置を考える
    					施設1つあたりのサービス提供能力に制限がない場合 容量制限なし施設配置問題(Uncapacitated Facility Location Problem:UFLP)
    					施設1つあたりのサービス提供能力に制限がある場合 容量制限付き施設はいち問題(Capacitated Facility Location Problem)
    				施設の数はp個で固定し、顧客全員にサービス提供できる配置を考える
    					顧客・施設の距離の総和を最小化する P-median問題
    					顧客・施設間の距離の最大値を最小化する P-center問題
    				顧客のカバー率を考える(被覆問題)
    					最小コストで全員をカバーできる配置を求める 集合被覆問題(Set Covering Location Problem:SCLP)
    					特定の予算でカバーできる領域を拡大させる 最大被覆問題(Maximal Covering Location Problem)
    				他者がすでに進出しているエリアに対して自社の施設を配置してシェアを奪う場合を考える
    					競合施設配置問題 (Competitive Location Models)
    		22.1 The Uncapacitated Facility Location Problem
    		22.2 Rounding Linear Programming Solutions
    		22.3 Primal-Dual Algoritm
    		22.4 Scaling and Greedy Augmentations
    		22.5 Bounding the Number Facilities
    		22.6 Local Search
    		22.7 Capacitated Facility Location Problems
    		22.8 Universal Facility Location
    	memo
    		グラフやネットワークなどの離散構造上のアルゴリズム
    		提案されている多項式時間アルゴリズム
    			動的計画法に基づくもの
    			双対概念に基づくもの
    		その他のアプローチ
    			「グラフマイナー理論」に基づくアプローチ
    				「平面構造」のネットワークで「平面構造」という特徴を利用することで、 ネットワークの理論的な解析を行う
    				VSLI等のネットワーク構築、迅速なカーナビゲーションシステムの情報アップデート
    				平面グラフ
    					辺をそれぞれ交差しないように平面上に描くことができるグラフ
    					与えられたグラフが平面グラフかどうかを判定
    						マイナー操作
    							どんな平面グラフでも、 次の3つの操作を加えた後も平面グラフの性質は変わらない(マイナー操作)
    								辺を取り除く
    								頂点を取り除く
    								辺を縮約する
    

    その他の参考図書としては「はじめての離散数学」「離散数学「数え上げ理論」」「最適化問題入門錐最適化・整数最適化・ネットワークモデルの組合せによるPythonによる問題解決シリーズ」等もある。

    コメント

    1. […] zmann Explorationは探索を促進し、様々な組み合わせを試すのに役立つ。組み合わせ最適化の詳細に関しては”組合せ最適化の概要と実装の為のライブラリと参考図書“も参照のこと。 […]

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