エンジェルボールと赤い球団

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エンジェルボールと赤い球団

エンジェルボール123より。

トラック運転手をしながら小学生の息子二人と広島県因島で暮らすバツイチ41歳の寺谷和章は、
ある夜、交通事故に見舞われ、目の前に現れた謎の天使に“思いのままに飛んでいく魔球”を授かる。
和章は「カープを日本一にする」という子供の頃の夢を叶えようと、広島カープの入団テストを受けに行くが……。
家族とそれを取り巻く人間模様を通して、男の選択と生き様を描く長編エンターテインメント。」
amazonの紹介より。

「エンジェルボール」は広島東洋カープを舞台とした架空の物語となる。

舞台が広島のため登場人物のセリフも広島弁全開のものとなる。例えばクライマックスの日本シリーズの最終戦の9回の裏のシーンでは

「たった三球やもんなぁ」 
寺谷のそんな意味不明なつぶやきは、もちろん誰にも聞こえない。
 「三球いうたら、上手(うもう)いっても三球一つしかとれんで」 
投球練習を終えた寺谷は深呼吸をひとつ、 そして上空の白い月を見上げた。
 「きっと今頃、テレビの向こうでみんな祈っとんじゃろうな」 
スパイクでプレートの土を払いながらぎゅっと噛み締める。 
・・・・・・
 「そがい応援せんかってのう」 
・・・・・

となる。舞台となった広島市民球場は、今は広島駅近くのボールパークに移ってしまったが、この小説の時代は、原爆ドームも近い市の中央部に位置し、非常に小さなこじんまりとした球場となる。

広島に数年住んでいたこともあり、コテコテの広島弁とローカルの話に、懐かしさと共にリアリティを感じながら読み進めていくことができた。ストーリーも面白く、電車の中で読みながら何度か不覚にも涙を流してしまうほど感情移入された。

広島での食べ物と言えばお好み焼きが有名だが

ビールを片手にお好み焼きを食べながらどっぷり広島に浸かりながら読むのにも、お勧めの一冊だと思う。

芸備の国(広島)は海外観光客にも人気のある独特の文化を持った地方となる。

広島の歴史に関しては”街道をゆく – 芸備の道“にも述べているので、興味がある方はそちらも参照のこと。

コメント

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