サーフボード

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サーフボード

サーフボードはサーフィンするために必要不可欠なギアとなる。それらについて紹介する

まずは、現在のサーフボードの起源といわれているものがウッドボード。古代ハワイではPaipo(パイポ)、Alaia(アライア)、Olo(オロ)といったウッドボードでサーフィンを楽しんでいたらしい。

Paipoは腹這いになって乗るベリーボードで、日本でも板子乗りというかたちで古くから存在していたものとなる。Alaiaは7フィートから12フィートまでの長さのウッドボードで、腹這いはもちろんスタンドアップもでき、Oloはそれ以上の長さで17フィートまでのウッドボードで、一般人は使用禁止の王族専用の超高級ボードだったらしい。

ウッドボードには基本的にフィンや、ロッカーと呼ばれるボードの反りもなく、以下の写真のような真っ平な板でできていた。

今でも海に入っていると、手作りのウッドボードに乗っている人をたまに見かける。フィンのないボードはまったくホールドせず、波の上をつるつる滑る感覚となる。現在のサーフボードとは全く異なった乗り心地と難しさを味わえるものとなる。

次に紹介するのが、ひと昔前までは主流だったグラスファイバー製のサーフボードとなる。

これは、ベースにポリウレタンによる発泡フォームのブランクスの中に、ストリンガーと呼ばれる木などでできた棒を埋め込んで補強した上で、ボードの形に削り出し(シェイプする)、形状が完成した後で、ボード全体を補強する目的で、グラスファイバーを布状に織り込んだガラスクロスを巻き付けて(グラッシングして)、樹脂(レジン)で固める。最後にレジンが固まったボードをサンドペーパーで削り、細かなボードの形状(底部の凹凸や側部の曲がり具合等)を作り出す。

このように一本一本を職人が手作りで作り上げていくため、乗り心地は千差万別となり、価格も一本20万円程度と高価なものになっていた。

ベースのポリウレタンの発泡フォームのブランクスはアメリカのクーラス社が1960年に開発したものが使われていた、これは製造の為のレシピも秘伝でサーフィンのための絶妙な強度を再現していた為、他社は追従できず、米国の9割、全世界の6割のシェアを占めていた。つまりひと昔前は、ほとんどのサーフボードにクラークス社のブランクスが用いられていたことになる。ところが素材に対して環境問題で規制が入り、2005年にクラークス社が突然廃業したため、業界は一時的に大きな混乱に見舞われ、サーフボードの技術革新が一気に進んでいくことととなる。

グラスファイバーのボードは、重量もあり、簡単に穴も開くなど強度面に不安もあることから、それらが全盛の時代にも、モールドボードとよばれるエポキシ樹脂を型で固めるボードが2000年前後から流行り始めていた。

製造工程が一品一様ではなく、大量生産となったので、価格も大幅に低下し、半額以下で買うことができるようになった。エポキシ系のボードはグラスファイバーのボード比べて軽く、硬い乗り心地となる。また強度が圧倒的に強くなったため、メインのボードとして利用する人も多く現れ、クラークス社ショックと共にメジャーとなっていった。

そして近年ショップなどにも多く並び始めたものが、ソフトボードと呼ばるボードとなる。ソフトボートは別名スポンジボードとも呼ばれ、スポンジ素材からできている。そのため、エポキシボードよりもさらに軽く、そして柔らかい。

この柔らかく、軽いという特徴からサーフィン初心者向けのスクールなど用いられてきた。また軽いということは素材の利用量が減るということであり、価格もエポキシの半額程度で入手できるものとなる話題となっているコストのソフトボードに至っては1万円程度で購入可能であり、いつもと違う乗り心地を楽しみたいサーファーが三本目のボードとして購入、昨年辺りから海でも多く見かけるようになってきた。

地元の大きなサーフショップに行っても、ソフトボードの売り場の面積が多くを占め、近年の流行を物語っている。ソフトボードはエポキシやグラスファイバーのボードに比べてかなり軽く、また強度の観点から厚みを持って作られているので浮力がかなりある。パドリングという点では、エポキシやグラスファイバーのボートの方が加速感があって扱いやすい感じとなる。またソフトボート特有の表面ざらざらによりワックスをかけない人もいるようだが、海の上ではやはり滑りやすくなるのでソフトボード専用の少し柔らかいワックスをかけると快適に波乗りができるようになる。

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